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  月経が始まる前頃になると決まって気分が落ち込んだりイライラしたりするけれど、月経が始まると、まもなくそうした不快な気分が自然に消えてしまうと訴える女性は少なくありません。生殖年齢にある女性にとって、性周期(月経)の回数は一生で平均約400回といわれていますから、女性のライフサイクルからみると、程度の差こそあれ、ある割合で日常生活や社会生活上にさまざまなかたちで支障をきたしていることが推察されます。以前は一般的に「月経前緊張症(PMS)」と呼ばれていましたが、現在は「月経前不快気分障害(Premenstrual Dysphoric Disorder,PMDD)」に診断分類されています

原因

  PMDDがなぜ起こるのかは今のところわかっていません。生殖ホルモンの分泌サイクルに対する脳内の異常反応や、脳内の神経伝達物質(セロトニンなど)の関与、またビタミンや電解質の変化などが指摘されていますが、解明に至るまでにはまだまだ時間がかかりそうです。PMDDが起こりやすい要因としては、年齢(20代後半〜30代半ば)や心理社会的なストレス因子、他の精神疾患の既往などが報告されています。

症状

  月経前10〜数日前から起こり、月経開始後2〜3日以内に消失します。以下の症状が、上記の期間中に起こります。

@訳もなく急に悲しくなったり涙もろくなったります。

Aイライラして怒りっぽくなります。気分が高ぶり、たいした理由もないのに人と言い争ったり八つ当たりしやすくなります。

B憂うつで悲観的な気分になり、日常的なことにも気力や興味がなくなります。集中力や判断力も弱くなります。

C過食傾向になることがよくみられます。むしょうに甘いものが食べたくなるなど、特定の食品を好むようになります。不眠や過剰睡眠傾向が見られます。

D頭痛、頭重感、乳房痛、関節・筋肉痛、顔や手足のむくみ、尿量の減少などの身体症状があらわれます。

診断

  上記の症状(@〜Bの少なくとも1つ以上を含んでいること)によって、仕事や日常生活、人間関係などに支障を生じている場合に、PMDDと診断します。

治療・対処法

  症状が日常生活に及ぼす影響はさまざまですが、日ごろ症状で悩んでいる方には婦人科または心療内科・精神科を 受診されることをおすすめします。先に述べたように、この病気の原因はまだよくわかっていないため根本的な治療はできませんが、生活スタイルの改善や薬による治療によって症状を軽減することはできます。

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